モデルハウスの購入で失敗しないノウハウ!見た目だけではダメな理由

家づくり

モデルハウスは、各メーカーが最新の設備を備え素敵に仕上げているので購入したくなりますが、本当に必要なのかを見極めないと購入後に失敗してしまいます。

家の購入は大きなイベントです。購入金額も大きいですが、その場所に一生住み続けるわけですから簡単に購入を決められません。

私の友人はモデルハウス購入で失敗し、わずか3年半で退去してしまいました。

モデルハウスは素晴らしかったのですが、国道沿いだったため立地環境が悪く、洗濯物を外に干すと汚れてしまうことに耐えられなかったとのこと。

買うのは一瞬、住むのは一生です。モデルハウスの内覧に行くことは合コンで一生の相手を探すようなものですからね。

今回は、モデルハウスの購入で失敗しないためのポイントや方法、購入前に構造を診断してもらえるシステムを紹介します。

モデルハウス購入で失敗だと感じている声は意外に多い

最新の設備で素敵なモデルハウスを購入したはずなのに、購入後に失敗したという話をよく耳にします。

モデルハウスは、各住宅メーカーが各々の特性を生かし、オリジナリティあふれる住宅を作っているのにおかしいですね。

それは最新の設備だから必ず万人向けで必要なものとは限らないからです。

この項ではそうした失敗談や、モデルハウス購入のデメリットを説明します。

実際の生活が始まり理想と現実の違いが出る

モデルハウスを見学しているときに多くの場合は、こうしたら便利だとかこれがあったら良いわなどと、とかく目新しさばかりを追ってしまいがちです。

私はモデルハウスを購入したわけではありませんが、住宅展示場で見たキッチンと同じものを購入したため、実際に使いにくいものが多く後悔しています。

キッチンだけでも後悔しているのに、これがモデルハウスだったら……。

内覧で見たときは素敵だったけど、凝った作りのライトで掃除や交換が大変だわ。

モデルハウス購入失敗の声
  • 営業マンがとても良く購入を決めたが、中古住宅扱いなのにメンテナンスしたら安くなかった
  • 不動産会社にモデルハウスを紹介してもらったら仲介手数料が発生して100万くらい損した
  • 内覧時に確認しなかったため、窓やドアの閉まりにくく修繕を頼んだら別途請求が来た

他にも分譲地のモデルハウスを購入する場合、土地が選べないというデメリットもあります。

モデルハウスには満足しても、角地は選べなかったり自宅に入るまでの道路が狭かったりすることも……。

毎日帰宅するたびにストレスを感じ、失敗したと思いながら住むことになりかねません。

モデルハウスの購入前に覚えておきたいデメリット

モデルハウスは購入後すぐに住めるというメリットがありますが、デメリットも多いためきちんと確認し納得のうえ購入を検討しましょう。

モデルハウス購入のデメリット
  • 間取りが決められず、土地や部屋が広いため固定資産税が思いのほか高い
  • 日当たりや土地の坪数に選択権が少ない
  • 使いこなせない設備が付いているため光熱費やメンテナンスに費用がかかる
  • すでに出来上がっているため、家の基礎部分などに欠陥があっても見えない
  • 駅や学校が近いが騒がしい場所だった
  • 住宅展示場のモデルハウスは、解体して移築するのでリスクがある

口コミなどを調べたところ、モデルハウス購入後に失敗したと感じることは、家事の動線が多かったです。

これは注文住宅と違い、自分でキッチンやランドリー室の位置を決められないからです。

生活スタイルによってですが、夜洗濯をする場合と朝洗濯する場合でも行動が変わってしまうからです。

夜洗濯する場合
  • 家族全員が入浴後
  • 夕食後
  • 出かけない
朝洗濯する場合
  • 家族を起こす
  • 朝食の支度をしながら
  • 出かける

ゆっくり過ごす帰宅後と、家事をやりながらの朝では行動ルートに大きな違いが出てくるからですね。

専業主婦と兼業主婦でも行動ルートに違いが出てくるので、購入後に住みにくさを感じ失敗したということが多いです。

モデルハウス購入の注意点を知っておけば失敗を防げる

モデルハウスの購入時に、注意点をふまえておくだけで後々のトラブルを防ぎ、スムーズで満足のいく素敵な生活を送れますよ。

注文住宅を購入する場合は、間取りや設備、立地条件などたくさん調べますよね?

モデルハウスは間取りなどは決まっていますから、購入時の保証やスムーズな取引を調べ段取りを組みましょう。

モデルハウスの購入を見た目だけで決定することは危険

見た目は確認できますが、構造上のことはプロでなければ判断することは難しいので、購入前に住宅診断、ホームインスペクションを受けると良いですよ。

これは建築士などの専門家に依頼し、劣化状況や欠陥などの修繕の必要性、修繕にかかるおおまかな費用などを診断してもらえるシステムです。

少しでもモデルハウス購入に不安を残さないためにも、ホームインスペクションの診断をおすすめします。

修繕に関するおおまかな時期のアドバイスももらえたわ。

住宅展示場で購入する際メーカーに確認すべき要項

モデルハウス購入の注意点として、住宅展示場のモデルハウス購入が決まった場合、場所ごと購入できるわけではないため新たに土地を探さなければなりません。

分譲地のモデルハウスなら、もともと土地が売ることが目的のため土地を探す必要はありません。

理想のモデルハウスを安く購入するはずが、土地代金がプラスアルファされるということです。

もちろんハウスメーカーに土地を探す依頼をすることは可能ですが、購入を決める際にはすでに土地も用意しておかなければ、住宅展示場から移動できないからです。

ハウスメーカー
ハウスメーカー

ユースハウスの場合、土地に合わせて間取りを変更できる場合もあります。

他にも注意点として、住宅展示場以外の購入でも、モデルハウスの坪数で固定資産税に違いが出てきますのでハウスメーカーに確認しておくことが大事です。

購入後のトラブルを防ぐため保険のことも知っておこう

モデルハウスは築1年以内で人が住んでいなければ新築とみなされ、新築住宅瑕疵かし保険に加入することができます。

居住していないのに新築じゃないなら保証はどうなるの?

これは国土交通省で定められた基準です。

この基準に該当する新築住宅において、10年以内に不具合などが見つかった場合、メーカーは補修などの責任を負わなければなりません。

モデルハウスは通常1年前後を経過してから売りに出されるため、その場合は中古住宅瑕疵かし保険に加入することができます。

しかし、あくまで中古住宅となりますので注意点として保証期間が短くなることを覚悟しておきましょう。

モデルハウスの購入方法は値引き以外のメリットも豊富

モデルハウス購入の失敗やデメリットを紹介してきましたが、もちろん悪いことばかりではありません。ちゃんとメリットだってあるんです!

モデルハウスの購入は、間取りを考えずとももう出来上がっているので、購入後の生活をイメージしやすく、方法によっては購入金額が特になるチャンスもあります。

今後マイホームの購入を検討されているなら、モデルハウスだからこその魅力も視野に入れてみましょう。

この項では、モデルハウスの購入のタイミングや購入方法、値引きなどを紹介します。

モデルハウスの購入方法を具体的に把握して準備万端

モデルハウスを購入しようと決めても、手順がわからなかったら買い時を逃してしまいます。

モデルハウスの購入申し込み手順
  • 手順①
    希望の購入物件を決める

    先着順の場合もあるため、メーカーに確認する

  • 手順②
    購入申込書または買付証明書を記入する

    モデルハウスの現地で販売担当者に提出

  • 手順③
    5~10万円の申込証拠金を支払う

    ハウスメーカーによって手付金となる支払いを求められる場合もある

  • 手順④
    預り証をもらう

    購入代金の差し引きの一部となるため必ず保管しておく

  • 手順⑤
    買付証明書が発行される

    引き渡し日などが記載されている

先着順は先の申し込みがキャンセルになれば回ってきますが、希望が多い場合は抽選となり購入意思があっても外れてしまえば購入には至りません。

建てられたばかりのモデルハウスは展示公開期間が終了するまでの1~5年は引き渡しにはなりません。

待っている間に気が変わってしまう可能性も否定できませんので、公開期間をしっかりと確認のうえ、長期目線で申し込みをしましょう。

販売場所は2種類あるので一生住むことを考えて買おう

モデルハウスは、販売場所の種類をきちんと把握し、あなたの行動範囲を想定してから購入しましょう。

モデルハウスには展示場タイプと分譲地タイプの2種類があります。

住宅展示場モデルハウス
  • いろいろなハウスメーカーが展示されている
  • イベントがあったり、内覧には予約が必要だったりする
  • 各メーカーの最新設備や斬新な間取りなどが披露される
分譲地モデルハウス
  • 分譲地で建売が出る前に、何棟か建てる
  • 決められた一般公開が終了すれば売りに出される
  • 分譲地でのモデルハウスのため平均的な設備で良心的

このように見るとどちらも一長一短ですね。

あとは売りに出されるタイミングですが、住宅展示場と分譲地のどちらの種類も一定期間を過ぎれば販売に出されます。

住宅展示場のモデルハウスは3~5一度解体され、別の場所に建てリユースハウスとして販売されるため購入のタイミングが長いので難しいです。

一方、分譲地は1年くらいの公開期間後そのまま売りに出されることが通例なので購入のタイミングは狙いやすいですよ。

ハウスメーカー
ハウスメーカー

分譲地のモデルハウスには一泊できる予約システムもあります。

人気のエリアだと抽選販売になることもあるのよ。

購入方法や値引き交渉のポイントを熟知して臨もう

モデルハウスはたくさんの人が住宅の内覧のために見学にきます。

入浴をすることはなくても、トイレの使用やフローリングにバッグを落として傷が付いてしまうこともあるため、完全に中古住宅扱いとなるので値引きの交渉をしましょう。

値引きのためのチェックポイント
  • 築年数の確認
    売れ残っている場合、メーカーは早く手放したいので大幅な値引きを期待できる
  • キズや汚れの確認
    換気が不十分なうえ、見学の人たちがたくさん訪れるため傷が付きやすい

上記で不動産屋を挟んだら仲介手数料を取られたという失敗談を紹介しましたが、ここでは一般的な購入方法も紹介します。

モデルハウスを安く購入したいなら、目当てのモデルハウスのメーカーを決め、住宅展示場や分譲地に足しげく通いましょう。

見つかったらハウスメーカーの担当者に販売予定がないか直接確認します。

人気のハウスメーカーなどは、買い手が決まっていたり抽選になってしまったりするので、お気に入りのハウスメーカーの公式サイトをまめにチェックすること大事です。

モデルハウスの購入は家具やエアコンが付きお得感満載

モデルハウスは見栄えをよくするため、内覧のためにソファーなどの大型家具やエアコンなどが設置され、家と一緒に購入することができる場合があります。

その家のイメージを知ってもらうため、ハウスメーカーはハイグレードな設備やクロスを使用します。

ハウスメーカー
ハウスメーカー

各モデルハウスの特徴に合わせた家具のデザインや配置にしています。

住宅ハウスメーカーはコーディネーターを使い、照明やカーテンなどイメージにつながるものを全て揃えてから内覧となるのです。

そのためモデルハウスが家具を使いまわせば、新しいモデルハウスのイメージが掴みにくくなるため、販売の際は家具を抱き合わせで販売する場合もあります。

内覧中に家具に傷が付くこともありますので、住宅だけではなく家具も新古品ということを了承してください。

忙しくてゆっくり家具を選べない場合や面倒だがすぐに引っ越したい場合は、モデルハウスを購入後、すぐに生活できるためおすすめです。

まとめ

  • 分譲地のモデルハウスを購入する場合、長く住むことを念頭に置き立地条件をよく想定してから購入を決めれば失敗を防げる
  • モデルハウスの内覧で見る最新設備はとても魅力的だが、維持費がかさむ原因となるため本当に生活に必要かどうかシュミレーションしてみることも必要
  • すでに間取りも決まっているため部屋数や広さを変更することができないので、固定資産税が大幅にかかることもある
  • 建築途中の状態を確認できず基礎部分などに欠陥があっても見えないので、ホームインスペクションという住宅診断を受けると安心
  • モデルハウスは築年数が1年以前後経過してしまうので、中古住宅扱いとなり保険の保証基準が変わるため注意が必要
  • 住宅展示場のモデルハウスは解体して別の場所に建てるという販売方法のため、購入時になって予算で失敗しないよう、購入金額に土地も入れ計算する
  • モデルハウスは内覧にくる見学者に良いイメージをもってもらうため大きく広い家が多いが、坪数によって固定資産税にも影響してくるので確認しておく
  • 購入方法の一つとして不動産屋に頼む場合もあるが、仲介手数料が高くつくためできるだけハウスメーカーに直接交渉することがおすすめ
  • 人気のハウスメーカーは、購入が抽選になることもあり買い手が付くのも早いため、公式サイトのチェックはまめにしたほうが良い
  • モデルハウスに配置されている家具や家電の一部は、住宅を購入する際に展示品がそのまま付属で付いてくる場合もある

モデルハウスはどこのハウスメーカーを見ても、最新の設備やアイデアがいっぱいでわくわくしちゃいます。

住宅の購入は人生の中でかなり高額な買い物です。少しの不安も残さないようホームインスペクション診断を受けるといいですよ。

今回の記事を参考に、家族が安心できる住み心地の良いモデルハウスを手に入れましょう。

コメント