掃き出し窓なしのリビングなら、ソファーセットやテレビといった大物家具の配置の際、窓を隠すことなく模様替えができます。
リビングは家の中でも最も広さがある部屋ですが、大きな窓から光が入るとリビング全体が明るく素敵に見えてしまうから不思議です。
私の実家は掃き出し窓が多く付いていたため、自分で家を建てる際も当たり前のように掃き出し窓を付けてしまいました。

南側の家は北側がダイニングだから、うちのリビングの中が丸見えだわ。
今にして思えば、住宅街で南向きの玄関脇リビングのため隣家から見えやすい環境なのに、少しも掃き出し窓なしにしようと考えなかったことをものすごく後悔しています。
今回の記事では、掃き出し窓のあるなしで変わるメリットやデメリット、掃き出し窓がある場合の目隠しアイデアのおすすめを紹介しますね。
掃き出し窓にもってこいのハニカムシェードです。シンプルな見た目ですのでインテリアにも邪魔になりません。
掃き出し窓は大きいので冷暖房効率が悪くなりますが、ハニカムシェードのハチの巣のような六角形の層が日差しをカットし、冬場の室内の暖かい空気も逃がしませんよ。

リビングは掃き出し窓なしのほうが実用的でおすすめ

掃き出し窓がなしで腰高窓が付いているリビングならば、ガラス面が少ないため冬も寒さが緩和でき光熱費の節約にもなりますよ。
広さのあるリビングに、掃き出し窓が天井までの開口部いっぱいのガラス窓となると熱伝導率も悪く、エアコンや暖房器具などの光熱費もかかります。
最低限の採光が入れば、私は「リビングに掃き出し窓はなし」派です。今、リビングの掃き出し窓があり模様替えをしたくとも窓の位置で激しく後悔しているからです。
大型の家電を運び入れる場合だけは、掃き出し窓があることを感謝しましたが……。
この項では、掃き出し窓のありなしや、メリットとデメリットにも触れていきます。
掃き出し窓が自分の生活スタイルにあっているか考える
生活スタイルがカーテン洗いやサッシの掃除が苦手な場合は、無理にリビングに掃き出し窓を作ることはありません。
掃き出し窓はなしで考え建築考案中の場合や、すでに付けずに建築された場合の理由を集めてみました。
- カーテンなどの洗濯が面倒だからカーテンをかけたくない
- 窓が大きいぶん外から家の中が丸見えで防犯面が心配
- 窓からの冷気などが少ないため冷暖房効率を上げられる
- 床と同じ高さのためホコリがたまりやすくサッシの掃除が面倒
- 小さな子どもやお年寄りの落下防止
掃き出し窓は、日本の住宅の建築事情に合うため多くの場合に使われています。

採光が取れなくてもガラスが少なければ防音対策にもなるわね。

腰の位置より高い窓を付ければ採光は心配ないです。
住宅展示場のモデルハウスや建売など、掃き出し窓が建築法で必須なのかと思うほどに南側の窓は掃き出しで設計されていますね。
でもよく考えてみてください。そんなに窓を開けていますか?

空気の入れ替えは掃除のときくらいだから掃き出し窓じゃなくても充分ね。
写真を見てもらうとわかりますが、自宅の窓の前が隣家の窓なので気まずい場合があり、もう一つの小さな窓を開けることが多いです。
隣家と接近している窓でも、上部はレースタイプの作りになっていて風の通りが良く、視線を気にせず空気の入れ替えができますよ。
カーテンとレースカーテンのようにレールも2ついらないので、窓枠もスッキリです。
ツインは独立で動くため夜間はしっかり遮光してくれて、昼間はお好みにより上部から採光を取り入れられるため、目隠しをしながら室内に自然な光が入ってきます。

リビングを掃き出し窓にする場合のメリットは解放感
すでに掃き出し窓付きの住宅に住んでいる場合、どんなところにメリットが感じられているのか調べてみました。
掃き出し窓の良いところとそうでないところを知ったうえで、自分の生活スタイルで快適に過ごしていけるかを考えましょう。
- リビング全体が明るくなり、風通しが良い
- 日本建築と相性が良い
- 大きな窓が開閉できるので大型家具や家電も出入りしやすい
- 庭や通りなどにいる子どもの様子が良く見える
確かに床と同じ位置から天井近くまで高さがある大きな窓は、開放感や出入りにはもってこいですね。
ウッドデッキを付ければ、掃き出し窓からつながることで大きな開放感を味わえます。
緊急時に避難経路としても玄関まで行くより早く外に出ることが可能です。
日本建築の名残が掃き出し窓のデメリットとして影響

海外は石造りの家も多いため窓は大きく作らない傾向にあります。
日本建築と相性が良いというのは本当で、そもそも昔の日本家屋は柱やふすまで室内をわけているという住宅設計でした。
そういったことから掃き出し窓が長く親しまれているのではないでしょうか?
今でも縁側のなごりなのか、玄関ではなく掃き出し窓から出られるように、サンダルなどが置かれている住宅を見かけます。
- 窓自体が大きいため、フローリングなどの床焼けがしやすい
- 窓ガラスが大きいため音が漏れやすい
- 模様替えなどで家具が置きづらい
- 高さがあるため、カーテンの洗濯がやりにくい
- ガラス部分が大きいため、暑さや寒さといった熱の伝導率が感じられやすい
- 大きな地震があった場合、室内の窓部分のクロスが割れやすい

他にも室内が丸見えのため防犯面の心配を懸念される声も多いです。
リビングの掃き出し窓は付けていて当然と思っていましたが、それは私の固定概念でした。
家を建てる場所や環境で、掃き出し窓もメリットだったりデメリットだったりと使い勝手も変化するので、次の項では掃き出し窓のサイズや種類を紹介します。
すでに住んでいて私のように掃き出し窓の使用方法で迷っている場合や、防犯面や目隠しについては最後に紹介しますのでお待ちくださいね。
リビングの掃き出し窓のサイズや種類は環境で選ぼう

リビングにサイズの大きな掃き出し窓があるだけで多くの光が入り、昼間ならライトを消したままでも大丈夫です。

室内が明るいから、ブルーライトも気にならないわ。
掃き出し窓のサイズは家の天井の高さも関係してくるため、私の主人のような180㎝以上の場合は玄関や室内のドア、天上など一般的な住宅より高さを広げています。
リビングの掃き出し窓のサイズが開口部いっぱいになると、モデルルームのような室内の奥行きや広さが演出され素敵ですね。
掃き出し窓を設置しないのなら家事の負担も少なくなる
リビングだからといって自分のライフスタイルに合わないのに、わざわざ掃き出し窓の設置を検討する必要はありません。
掃き出し窓のサイズは幅170~180㎝、高さは200~220㎝が一般的です。
私の友人の家は、画像にあるような天井までいっぱいの開口部の折れ戸にしたため高さは240㎝です。
窓のサイズが大きいといことは、付けるカーテンの長さや幅も大きくなり費用もかかります。
外に写っているスーパーハウスはごく最近置いたもので、それまではカーテンを開けると南側の家から室内が丸見えでした。

窓が大きいとそれだけ、窓ふきの面積も増えて負担になってくるわ。

掃き出し窓ではなく天井近くに窓付ければカーテンなど不要です。
洗濯機で洗えれば良いのですがカーテンも1枚ではありませんので手間がかかりますし、カーテン以外のもので外からの視線を遮断するのも金銭的に負担がかかります。
窓の種類は多いので掃除のしやすさを重視するのもアリ
リビングの掃き出し窓は高さのある窓なので、枚数が増えれば壁全面が丸見えだったり、掃除がしづらかったりします。
引用元 スーモカウンター注文住宅
リビングの掃き出し窓の種類は、この他にも折れ戸タイプもあります。ご自宅の設計にもよりますので、これから建てる方は確認してくださいね。
窓の機能面 | スライド方式 |
---|---|
引き違い窓 | 2枚~4枚もしくはそれ以上のガラス戸を左右に開閉する窓 |
片引き窓 | 左右の片方が固定されている窓 |
引き分け窓 | 両サイドがはめ殺し窓で、中央の2枚を左右両端に開閉する窓 |
折れ戸窓 | 中央から折りたたむように左右に開いていく窓 |
これらの窓を設置する場合高さはもちろんのこと幅も関係してきます。
幅が大きくなればサッシのレール部分が長くなるため、私は後々を考えると砂ホコリなどの掃除が苦になるので選びませんが……。
しかし、引き違い窓や引き分け窓も4枚仕様でしたら、大型家具や家電も難なく搬入できるため便利ですね。
リビングの掃き出し窓は目隠しをしてシャットアウト

掃き出し窓の設置位置を間違えてしまい、周りからの視線が気になるようなら、目隠しのアイデアを使って腰高窓のように使いましょう。
窓のサイズについてはわかりましたが、私の家はすでに2枚仕様の引き違い窓が2組あり、隣接との関係性を考えなかったため、目隠しに迷っているところです。
私の家は業者に依頼し、フィルムシートの1番濃いタイプを施工してもらいました。


左は日中で右は夜間です。施工料金も安くはなかったですが、夜カーテンを閉めずに室内で電気を点けたら室内は丸見えでした。
最後の紹介は、目隠しのアイデアについて紹介します。
窃盗犯は掃き出し窓の特性である死角を狙って侵入する
掃き出し窓は明るいリビングのイメージですが、外から丸み見えになってしまうため、防犯面を踏まえても目隠しは大切です。
警視庁の窃盗犯侵入経路統計調べを確認したところ、窓からの侵入が多くリビングの窓からも全体の25%前後侵入されていました。
一般的な掃き出し窓のカギは、外からでも簡単に開けられてしまう構造のため、窓の前に植え込みなどがあると完全な死角ができカギを開けられてしまいます。
どれだけ外から見えていて侵入窃盗犯に狙われやすいかわかりますね。

掃き出し窓から人が出入りしても不自然に見えないから問題だね。
シェードやプレートでの目隠しは室内からの設置なので、外からくる窃盗犯への死角にはならないためおすすめです。
リビングの目隠しはサンルーム用のプラダンがおすすめ
あまりお金をかけず、しかし目隠しもしたいあなたにおすすめするのがPPプレートを掃き出し窓の隠した部分に貼るアイデアです。
リビングの掃き出し窓は大きいためカーテンやシェード、フィルムを貼るにしてもとにかく料金がかさみます。
どんな目隠しが最適かはお住いの状況によってりますので、まずは格安でできる方法で確かめてからにしましょう。
- 作業①窓の大きさを測る
サッシ部分に張り付けるので、忘れずに測る
- 作業②ホームセンターで必要な枚数を購入
PPプレートはプラダン(ポリカーボネート)を購入すると良い
- 作業③カッターやハサミで測った大きさに切る
縦はギザギザになっているので方向によって簡単に切れる
- 作業④両面テープで窓枠のサッシに張り付ける
ポリカーボネードは、サンルームの屋根部分などにも使われる素材のため窓の断熱に向いています。
このプラダンはぱっと見は半透明で弱そうですが、貼り付けてみると透けないしフィルムのようにペラペラではないため自立します。
まとめ

- 掃き出し窓はリビングに最も多く設置されるが、規定などはないので立地や環境により掃き出し窓はなしにして腰高窓を設置しても良い
- 通常、床から天井まで高さのある掃き出し窓は、ガラス面が多いため外からの冷気や熱気を通しやすく冷暖房効率が悪くなる
- リビングは家の中でも最も大きめの家具を置く場所なのに、大きな掃き出し窓があると、模様替えの際に窓の前に家具を置けないため不便である
- 掃き出し窓からの出入りが不自然には見えないことや、外から室内が丸見えなことで、窃盗犯が侵入しやすいため掃き出し窓なしのほうが安心感がある
- リビングは家の中で1番大きな部屋なので、掃き出し窓を設置すると自然と窓も大きくなるため、サッシや窓の掃除が大変になる
- フィルムシートは、日中は室内が見えず機能性として満足できるが、夜間にフィルムシートのみで電気を点けると丸見えになってしまう
- 掃き出し窓を折れ戸タイプにすると特性上シェードやブラインドを選択する余地もなしなうえ、雨戸も設置できない
- PPプレートは近所のホームセンターでも手に入り、透け感もなく安価なためDIYで目隠しをしてみると良い
リビングは家族がくつろいだり、親しい友人をもてなしたりする憩いの場所です。掃き出し窓からの景色や外からの視線で落ち着かなかいなんて嫌ですよね。
掃き出し窓はみんなが付けているから付けるのではなく、あなたの家の隣接するものや道路に応じて選ぶことで素敵なリビングライフをお過ごしください。
ハニカムシェードは遮光とレースのツインタイプで上下への移動も可能なため、真夏の暑い日は全て遮光で閉じ暑さを和らげることもできますよ。
遮光部分は1級遮光で、サイズも多くあるため掃き出し窓に合うタイプをオーダーしても良いでしょう。
ツインは独立で動くため、あなた好みの採光を取り入れることができて暗くなりすぎることもありません。

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